円形劇場と並んで有名な古代ローマの遺跡といえば、公衆浴場でしょう。世界的にはローマのカラカラ浴場(Terme di Caracalla)が有名ですね。TrierにはKaiserthermen、Barbarathermen、Thermen am Viehmarktの3つの浴場跡があります。
Kaiserthermenは紀元300年頃に建設されましたが、内装や浴場設備は未完のままで、実際に浴場として使われたことはなかったそうです。コンスタンティヌス帝がコンスタンティノープルに遷都した後、建設途中の状態でしばらく放置されていましたが、後には兵舎として利用されたり、都市の防御壁の一部として使われました。
Kaiserthermenの全景は、入場しなくても外から見られます。広大な芝生がサッカー場のようです。
バスツアー(2時間、11 EUR、TrierCard割引で8.25 EUR)では下車して柵ごしに遺跡を見学しました。解説の随所でガイドさんが、手元のファイルからローマ時代の想像図を見せてくれます。
せっかくなので、ツアー開始前に自力でも行ってみました。Porta Nigraの9番バス乗り場からKaiserthermenまでは9分、1.80 EUR。乗車時にTrierCard(9 EUR、3日間有効)を運転手に見せれば無料になります。バスは数分おきに出ています。Trierの公共交通機関の時刻表やルートは、Verkehrsverbund Region Trier(VRT)のサイトで調べられます。現地のTourist Informationでも、行き先を告げるとスタッフが検索してくれます。
入場料は2.10 EUR。TrierCard割引で1.55 EURになりました。入場すると地下通路の一部が見学可能です。
迷路のような地下通路。
フラッシュありだと明るく見えますが、実際はかなり暗いです。
地下水がしみ出ているのか、通路の床は濡れていました。薄暗がりの中、両脇から迫るような石積みの壁の間を一人で歩いていると、ミノタウロスの迷宮にいるような錯覚を覚えます。遠足中の小学生の団体が、歓声を上げながら走り回っていなかったら、出口に辿り着くまでちょっとかかったかも!?
Barbarathermenは車窓からの見学。現在は修復のため閉鎖されています。
残念ながらThermen am Viehmarkt(Viehmarktthermen)には時間切れで行けませんでした。遺跡はガラス張りの建物の中で保護されており、日中は見学可能です。この建物はコンサートやイベントの会場として使われることもあるそうです。
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