オーストリア・Klagenfurt(クラーゲンフルト)のStadttheater Klagenfurtの開場100周年を記念して、Claude-Michel Schönberg、Richard Maltby Jr.及びAlain Boubliの”Miss Saigon”がオーストリアで初めて上演されます。2003年にスイス・St. Gallen(ザンクトガレン)で同作の監督を務め、ミュージカル及びオペラ界で多数の演出経験を持つMatthias Davidsが、独自の演出を行います。台詞はドイツ語、歌は英語での上演になります。
Chris役はCarsten Lepper(Elisabeth、Rebecca、Der Graf von Monte Christo)、Ellen役はWietske Van Tongeren(Rebecca、Rudolf)が演じます。公演は2011年2月3日から4月19日、7月28日から8月13日の2シーズンに渡って行われます。また本公演に先立ち、2011年1月23日11時からEinführungsmatinee(観客向けに新演出を解説する講座)が開催されます。
musicalzentraleに、監督Matthias Davidsのインタビューが掲載されています。Klagenfurt公演の演出は、8年前のSt. Gallenとは異なる演出になるものの、戦争による瓦礫から新しい何かが生じ、灰燼から希望が花開き、廃墟に住む犠牲者達が立ち直ろうとする姿を描くという基本的な構想には変わりがないことや、あまり滑らかではないとの批判が絶えずつきまとうHeinz Rudolf Kunzeによるドイツ語訳詞については、あまり上手くいっているとは思えない部分があるものの、上演権を持つCameron Mackintoshとの契約により、ドイツ語訳の改変は許可されていないことが述べられています。また最近のドイツ語圏で流行しているいわゆる「ジュークボックス・ミュージカル」についてどう思うかとの質問に対して、特定の傾向について批判するつもりはなく、自分にとっての真珠を追求したいと語っています。その一方で、多くの観客がよくあるぎこちない筋書きに邪魔されることなく、自分達が良く知っている音楽をある特別な上演形式の中で楽しみたいと思っており、その要求に叶ったコンピレーション・ミュージカルという形が支持を集めていることについては、個人的には好ましくないと思っているものの、非難するつもりはないと述べています。監督自身は、これまであまり馴染みのない作品を比較的多くの観客に届けることが出来てきたと自負していますが、真面目な話、ドイツでStephen Sondheimの作品を上演しても1000人規模の劇場を2年間埋めることは出来ないと、現状を客観視しています。
Miss Saigon
メインキャスト:
Kim: Kun Jing
Chris: Carsten Lepper
Engineer: Daniel Eriksson
John: David B. Whitley
Ellen: Wietske Van Tongeren
Thuy: Romeo Salazar
Gigi: Marides Lazo
アンサンブル:
Aloysia Astari, Ana Lourdes Geneblazo, Nguyen Lani, Jenny Woo, Gregory Antemes, Victor Bisa, Arthur Büscher, Joop Leiwakabessy, Wei-Ken Liao, Philipp Phung, Philip Ranson, Tamás Száraz, Jojo Urquico
Stadttheater Klagenfurt
Theaterplatz 4
9020 Klagenfurt am Wörthersee
Austria
Tel: +43 (0)463 54064
http://www.stadttheater-klagenfurt.at
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