遅ればせながらあけましておめでとうございます。2011年は3月の東日本大震災の衝撃が大きく、しばらくは何も手に着かない日々が続いてしまいました。気持ちが落ち込む中、震災後最初の観劇となった『ゾロ ザ・ミュージカル』のパワフルで情熱的な舞台には、生きていることの素晴らしさを改めて感じさせて貰いました。震災直後は公演を続けることに躊躇する向きもあったかと思いますが、私自身にとっては一つの救いになりました。この場を借りて舞台に立ち続けてくれた出演者、スタッフの皆様に御礼申し上げます。
さて、2012年の海外観劇ですが、まずはドイツ・Stuttgart(シュトゥットガルト)のStage Palladium Theater Stuttgartとスイス・St. Gallen(ザンクト・ガレン)のTheater St. Gallenで上演中の”Rebecca”。Pia DouwesとMaya Hakvoortという二大Elisabeth女優が、同時期に同役を演じるのが見物です。但しPia Douwesは2012年2月から3月にかけてコンサートツアー”Best of Musical Gala 2012“に出演するため、2012年1月22日から3月18日まではFemke SoetengaがMrs. Danversのファーストキャストとなります。なおFemkeの公式サイトによると、2012年6月からドイツ・Dresden(ドレスデン)のStaatsoperetteで”Rocky Horror Show”に出演するため、5月及び6月は”Rebecca”への出演はないそうです。
夏にドイツ・Tecklenburg(テクレンブルク)の野外劇場Freilichtspiele Tecklenburgで上演される”Marie Antoinette”も注目です。Bremen(ブレーメン)版に出演したSabrina WeckerlinとPatrick Stankeの他にも、Anna Thorén(Marie Antoinette)、Yngve Gasoy-Romdal(Cagliostro)、Wietske van Tongeren(Agnés Duchamps)、Marc Clear(Herzog von Orléans)と大変豪華な布陣に大いに期待させられます。Sabrina Weckerlinは同時期にFulda(フルダ)で“Die Päpstin“(女教皇)にも出演します。2011年夏に7万人以上を動員したこの作品は、ミュージカル雑誌”DaCapo”で2011年のベストミュージカルに選出され、Stimme des Jahres(今年の声)に主人公Johanna役のSabrina Weckerlin、ベスト男優賞にGerold役のMatthias Edenbornが輝きました。Matthias Edenbornは”Elisabeth“ドイツツアー公演に、Franz Joseph役で参加しています。”Die Päpstin”の制作会社Spotlight Musicalの新作で、フリードリヒ大王をテーマにした”Friedrich – Mythos und Tragögie“(フリードリヒ – 神話と悲劇)も気になるところ。こちらは2012年6月1日から6月30日まで、フリードリヒ大王の居城Schloss Sanssouci(サンスーシ宮殿)があるドイツ・Potsdam(ポツダム)で上演されます(2012年8月まで公演期間延長の可能性有り)。Uwe Krögerが出演する”Hairspray”(2012年7月3日から22日までMünchen・Deutsches Theater、7月27日以降Merzig・Zeltpalast Merzigで上演)にも心惹かれています。
2012年の最大のイベントは、何と言っても”Elisabeth“上演20周年記念公演でしょう。2012年9月からWienのRaimund Theaterで始まる再々演のキャストは、2012年3月に発表予定です。また2003年から2005年にかけての再演時にDer Todを演じたMáté Kamarásが、2012年5月から9月まで東京・福岡・名古屋・大阪で上演される東宝版『エリザベート』に出演することが決定しています。2012年10月下旬に東急シアターオーブで行われる『ウィーン版ミュージカル「エリザベート」20周年記念スペシャル ガラ・コンサート』には、恐らくWien版の出演者達が登場すると思われます。前出の”Elisabeth“ツアー公演も2012年4月22日までドイツ各地を回っています。
魅力的な公演満載の2012年、歴史的円高を味方に海外観劇に出かけてみては如何でしょうか。
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