ウィーン版ミュージカル エリザベート20周年記念コンサート大千秋楽

1995年3月にWien(ウィーン)のTheater an der Wien劇場で観た”Elisabeth”が、私にとって人生初のミュージカル体験でした。オペラ座前のチケット売場に貼られていたポスターにあった「当日券半額」の文字につられて「音楽の都らしい体験を一つしてみるのもいいかな」と軽い気持ちで足を運んだのが、この世界にはまるきっかけとなりました。その時主演していたのが我らがMaya Hakvoort。その美しい歌声に魅了されて購入したCDは初演キャストによるハイライト版で、Elisabeth役はPia Douwesでした。当時の私は「劇場で観たあのElisabethと違う人だ!」とショックを受けたのでした(今考えれば罰当たりな感想ですが・・・)。その2年後の1997年12月、念願のWien再訪を果たした際にMayaさんバージョンの2枚組ライブ録音盤に出会い、踊り出さんばかりに嬉しかった気持ちが昨日のことのように思い出されます。このCDではBruno GrassiniのLucheniとの出会いもありました。この時観た舞台はThomas BorchertがLucheni役で、Felix MartinのDer Todよりも格好良くて目を奪われたものです。

2002年10月21日にWienのKonzerthausで行われた10周年記念コンサートでは、産後僅か2週間での出演は絶対に無理だろうと思っていたMayaさんが客席後方から登場し、その存在感にはただただ圧倒されるばかりでした。2003~2005年シーズンには待望の再演が始まり、Mátéが新たなDer TodとしてMayaさんの相手役を務めることになりました。最初に彼のDer Todを観たときは、ハンガリー訛りが強くて聞きづらいドイツ語だと思いましたが、その彼が日本語でDer Todを演じることになるとは思いも寄りませんでした。しかも偶然にも10年後の同じ日に大阪でMayaさんとMátéに再会することになるとは・・・! この再演では、Kunze、Levay両御大の方針で映像化はされないと言われていた”Elisabeth”が、公演終了間近になってDVD化されることが決まったことも思い出深いです。

2007年のオーケストラや舞台装置も含めての”Elisabeth”来日公演はまさに想像を絶する奇跡! しかもフルバージョンは大阪のみという、本当に考えられない夢のような現実を前にして、財布の紐を締めるわけには行きません! かくして大阪公演12回、当初予定していなかった東京のコンサートバージョン千秋楽にも足を運ぶというElisabeth三昧の日々を送ることになりました。この来日公演には、それまでにWienで観た数々の作品でお馴染みの俳優さん達がアンサンブルを含めて大勢参加しており、メンバーの豪華さにもWien側の意気込みが感じられたものでした。何よりあのMayaさんが日本に、しかも大阪に来られるとは、まさに奇跡は起こりうるものだと実感した出来事でした。

そして2012年、”Elisabeth”上演20周年を機に実現した再来日。これをもってMayaさんはElisabeth役を卒業すると宣言しました。またAndré BauerやBruno Grassiniといったお馴染みのメンバーにとっても最後の出演となるだろうことも予期していましたが、パンフレットのコメントや舞台上での挨拶ではっきり言われると、やはり寂しさは拭えません。Wien・Raimund Theaterで再々演が始まったとは言え、私にとっての原点はやはりMayaさんの”Elisabeth”。その最後の瞬間を見届けるべく、2012年10月31日、東京・渋谷の東急シアターオーブにて『ウィーン版ミュージカル エリザベート20周年記念コンサート ~日本スペシャルヴァージョン~』の大千秋楽を観劇しました。

当日券は11時半の時点で既に10人ほど並んでいました。男性が多かったのが珍しかったです。パンフレットは既に売り切れでしたが、増刷するようで予約を受け付けていました。2007年の初来日時も途中でパンフレットが完売し、同じように注文を取っていたことを思い出しました。MarjanとLukasのCD “Luft und Liebe”等、グッズも完売したものが多いようでした。開演前にDVDを購入していた男性はきっとリピーターだったのでしょう。場内はさすが千秋楽だけあって満席。客席前方には外国人のお客さんがまとまって座っていたようです。Mayaさんのファンクラブで募っていた日本観劇ツアーの参加者だったのでしょうか。開演前から歓声が聞こえ、盛り上がっているようでした(笑)。

渋谷の街が見渡せるシアターオーブ、ロビーからの眺めは素晴らしかったですが、休憩時間のトイレ待ちの行列にはびっくりしました。2幕開始5分前になってもまだ長蛇の列で、結局10分押しで始まりました。まだ出来たばかりで誘導が上手くいっていないのかもしれませんが、せっかくの観劇体験に水を差すような気がしました。またミュージカル専用劇場として作られたわりには音響が良いとは言えず、大阪で観たときに比べて、身体に押し寄せるような音の豊かさががくっと減った気がしました。マイクを通した歌声がエコーがかかっているように聞こえてしまったのも残念でした。エレキギターの音が目立っていて、曲によってはいつもよりロック調な”Elisabeth”に思えました。2幕の途中で一瞬身体に揺れを感じ、舞台から何らかの振動が伝わったのかと思いましたが、どうも地震だったようです。

Mayaさんで見る最後の”Elisabeth”。”Wie Du”(パパみたいに)で全く自然にいつも通りMaxとじゃれ合う様子、とても好きなこの場面もこれで見納め。”Ich gehör nur mir”(私だけに)や”Wenn ich tanzen will”(私が踊る時)のようなハイライトソングは、この先コンサートで聴く機会もあると思いますが、このパパとの最初の場面や最後通牒、精神病院訪問、パパの亡霊との対話場面などは、もうMayaさんがライブで演じることはないのです。また今回のメンバーが揃うことももうないでしょう。そう思うと一つ一つの場面がとても名残惜しく感じられました。特に1幕ラストの肖像画の場面は、Wienでの初観劇の際、照明が全体的に暗かったので絵だとばかり思い込んでいたら、額縁の中のElisabethが突然動き出して大変驚いた思い出があり、これが最後かと思うとうるっときてしまいました。

千秋楽と言えばお遊びがつきものですが、今回はElisabethを探しに来た家庭教師(Carmen Wiederstein)の最初の台詞が「すみません、プリンセス!」と日本語になっていたくらいでした(これは客席大受けでした)。2007年の来日公演では、ハンガリーの戴冠式の場面でアンサンブルが日本の小旗を振っていましたが、今回は普通に白いハンカチでした。客席でもあちこちで白いハンカチを振る手が上がっていました。国旗はないのかと思っていたら、カーテンコールで死の天使達がバサッと振り上げた翼に日の丸が貼られていて、客席が一気に沸きました。最後に登場したMayaさんはいつもの白いガウンに青緑の帯ではなく、肖像画のドレス姿でした!

キャストが全員揃うと、Mátéが日本語で仕切ってメインキャストが一人ずつ挨拶しました。通訳はお馴染みの高島勲さん。Max役のThorsten Tinneyから始まり、二番手のLudovika/Frau Wolf役のMaike Katrin Merkelは自身の挨拶の後「アンサンブルの皆も言いたいことがあります」と述べ、1, 2, 3のかけ声と共に「皆さん、ありがとうございます!」とアンサンブル一同が日本語で挨拶しました。Lukasは日本語で挨拶。3週間の滞在で勘を取り戻したのか、なかなか滑らかに「また日本に来たいです、またね」と話していました。日本語を操るMátéとLukasの様子に、他の出演者達が「おお~~っ」と感嘆した顔つきをしていたのが面白かったです(笑)。子役のRudolf達もご挨拶。この日は出番がなかった二人もMayaさんが袖から連れてきて、3人勢揃い。3人とも口を開くとネイティブな日本語で、Lukasが「大人の自分より子供の方が日本語が上手で変な感じ」と羨ましそうにすると、Mátéが「長い時間使わなかったら忘れる。自分も12歳までロシア語ペラペラだったけど、今はもう駄目」と日本語で言っていました。ここまで話せるMáté、本当に凄いです! Lukasも会話はMátéほどではないにしても、聞き取りはかなり出来ているようで、彼らの耳の良さには本当に感心しました。

意外に饒舌だったのはBruno。「1時間半でもう1回公演しようか」とか「何事にも(一つ)終わりがある、終わりが二つあるのはソーセージだけ」等ユーモラスな彼の口調を訳すのに必死の高島さん(笑)。Lucheniはこれで最後というBrunoの言葉に、観客席から大きなため息が漏れました。Mátéは出演者に分かるようにドイツ語で挨拶。特に長い旅路を共に戦ってきたMayaさんに感謝の念を述べていました。そのMayaさんは観客や共演者等に感謝すると共に、自分と同じように一人一人の観客が”Elisabeth”に心を動かされてきたことをひしひしと感じたと述べていました。そして「自分の中のElisabethを天に帰します」と天に向かってふっと一吹きし、Elisabethと共に歩んだ年月に別れを告げました。危うくMátéが紹介を忘れるところだった指揮者のKoen Schoots氏も挨拶。日本で編成された今回のオーケストラを絶賛していました。「音楽は全てを結びつける」という彼の言葉に感極まった高島さん、通訳する声が詰まっていました。”Elisabeth”に関わった人達の強い結びつきが感じられ、こちらもぐっときました。

一通り挨拶が済んだところで、MátéとLukasが「『闇が広がる』を歌います、皆さん一緒に歌いましょう!」と日本語で呼びかけ、Mátéは日本語、Lukasはドイツ語と日本語混じりで、客席も交えて大合唱が繰り広げられました。二人以外の出演者の中にも口の動きから察するに日本語歌詞を歌っている人達がいました。

もう一度流れたカーテンコールの音楽が終了し、拍手と歓声の中幕が下り、拍手を続けつつもこれで終わりかと思ったのも束の間、トランペットがフィナーレの”Elisabeth~”のメロディーを奏で始めました! 再び上がった幕の向こうには左右のスロープに並んだキャスト達の姿が! Der Todの最初のフレーズ”Der Schleier fällt verlass die Schatten”を渋い声で歌い始めたのはMaxパパのThorsten! 続いてLudovika/Frau Wolf役のMaikeが”Ich hab mich so nach dir gesehnt”、Sophie役のGabriele Rammが”Lass mich nicht warten”を歌いつつスロープを降りてきました。続くElisabethのパートは”Mach die Nacht zum Morgen. Lass mich befreit sein und geborgen”をLukas、”Lösch die Erinn’rung in mir aus, gib meiner Seele ein Zuhaus”を”Andréが担当。Der TodとElisabethのデュエットパートはBrunoが出だしの”Lass die Welt versinken! Ich will mit dir im Nichts ertrinken”を朗々と歌い上げ、Mátéの”mit dir als Feuer auferstehn”に続くフレーズ”und in der Ewigkeit vergeh’n”にMayaさんの声が重なり合いました。残りは出演者全員での大合唱! オーケストラの背後にはアンサンブルと共にスタッフも勢揃いし、皆で日の丸と赤白赤のオーストリア国旗を振ってくれました。日の丸が貼られた死の天使達の翼の反対側には、オーストリア国旗が貼られていました。最後の最後に天井から滝のように金色のテープが降ってきた瞬間、客席から大歓声が上がりましたが、キャストは背中を向けていたので驚くタイミングが一瞬遅れていました(笑)。

帰り際に流れた日本語とドイツ語の場内アナウンス、千秋楽なのにリピーターチケットの案内が入ったままでしたが(苦笑)、来日公演らしい雰囲気が味わえるなかなか面白い試みだと思いました。

終演後は、キャスト待ちの行列が渋谷ヒカリエの建物に沿って延々と続き、続々と出てくる出演者達に惜しみない賞賛の声が贈られていました。Mayaさんは赤いリボンがついた小さな黒いとんがり帽子を頭に乗せてにこやかに登場し、サインを求めるファン達に応じていました。

“Elisabeth”来日公演は終了しましたが、Mayaさん、Lukas、Marjan、Mátéは2013年7月にコンサートで再来日してくれるそうです。まだまだウィーンチームとの交流は続いていきます。これからも応援していきましょう!

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12 Comments

  1. spaさん、こんばんは。度々訪問させていただいています、konです。
    大千秋楽の詳細なレポありがとうございます、というか
    私も行っていたのですが(笑)改めて感動を振り返ることができました。

    ちょうど仕事が忙しく日程的に厳しかったため大阪は諦めたのですが
    オーブと梅芸の音響の差を伺ったのと、単純に回数が足りない!という事で
    無理してでも大阪に行けばよかったです。
    オーブはフランス版ロミジュリでも感じましたが1階の比較的前方席でも音が遠かったです。特に男性ボーカルが聴こえづらい気がします。
    ですが、そんなものも感じさせない程、マヤさん始め出演者さん方みんな素晴らしい歌声でした。
    今回は座席運に恵まれ、表情がくっきりみえる席でも数回観ましたが
    1000回以上も演じているのに、マヤさんのシシィは観る度に少しずつ違っていました。
    舞台に立つたび、エリザベートとしての人生を最初から最後まで歩んでいるんだな…と本当に感動しました。
    マテはシャウトや高音を封印気味でしたが「自分の年齢相応の大人のトートを」と
    インタビューで言っていたので、今回はそうしたのかな?と思いました。
    今回はシシィの「影」に徹したという感じで好きでした。

    7月の来日コンサートの情報ありがとうございます!今から貯金に励みます(笑)
    今回ますますエリザベートにハマったので本場ウィーンに行って観るという目標もできました。
    こちらの過去記事も読み返し勉強させていただきます。
    長文申し訳ありません。では失礼いたします。

  2. konさん、大千秋楽の場にいらっしゃったのですね。観劇記で触れたついでに久々に1996年のライブ録音盤を聴いてみると、Mayaさんが1000回を超える公演の中で、如何に声と演技を熟成させてきたかがよく分かりました。ワインにたとえるなら1996年のMayaさんはまだ若くさらっとした明るい透明感のある赤、今回の来日公演のMayaさんはしっかりとした果実味のある暗赤色のフルボディという感じ。まだまだ変化を味わいたい思いもありますが、余韻に浸りつつグラスを置きたいと思います。

    MátéのDer Tod、シャウトや高音は彼の持ち味なので、私としてはセーブせずに飛ばして欲しかったです。音楽的にもここは高音で行って欲しいと思う部分が低音になると、テンションも下がってしまいます。そういう意味で、Mátéに関してはやや心残りな思いを抱いてしまいましたが、全体的なキャストのレベルは本当に素晴らしかったです。ドイツの友人も理想的なメンバーだとしきりと羨ましがっていました。

    オーブの音響については、東京と大阪でフランス版ロミジュリをご覧になった方曰く、大阪に来て初めて台詞がはっきり聞こえたそうです。生オケでも録音テープでも問題があるというのは困りますね。

    2013年7月のコンサートは大阪と東京で行うそうです。"Elisabeth"のウィーン公演は、新世代キャストでどのような舞台になっているか、楽しみ半分不安半分といったところです。是非観劇を実現させて、感想を聞かせて下さい!

  3. 大千秋楽の様子をお知らせくださり、ありがとうございます!
    東京まで行けなかったのが、本当に残念です。
    Elisabeth観劇(+感激)後の疲れ(!?)からはもう回復されましたか?

    spaさんのミュージカルの原点もElisabethだったのですね。
    spaさんのミュージカル小史を拝読して、
    何だかとても嬉しくなりました。
    私はspaさんの10年後輩になりますね。
    2005年12月の再演時にMáté&MayaのTodとElisabethをみて、「何なんだこれは!」と完全にはまってしまいました。
    帰国後、大病を患って休職を余儀なくされましたが、
    ちょうど回復したときに来日公演があり、ウィーンでの感動が
    甦りました。
    生の舞台を観ると、すごいエネルギーをもらえるので、
    ミュージカル通いが最良の再発防止かと勝手に思っています。
    来年7月に来日コンサートがあるという情報、ありがとうございます。絶対に観に行きます!
    注文したCDは発送されたという連絡が入りました。
    到着が待ち遠しいです。
    ウィーンでの観劇は年末なので、予習していきます。

  4. こんばんは。私も気が抜けたのか、風邪をひいています。
    大千秋楽レポありがとうございます!
    spaさんのエリザベートの観劇は、1995年のウィーンからなのですね。知らないことが多いので、とても興味深く読ませて頂きました。

    東京大千秋楽には、私も行っていましたが、読みながらあらためて感動しました。
    特にカーテンコールで、キャストのみなさんが次々と歌い継いでいくところ。詳しく書いて頂き、感動がよみがえりました!
    本当に私の観劇人生の中で、一番の大感動の千秋楽でした。

    あと私は、東京公演のマヤさんのスペシャルカテコの日も行きました。
    マヤさんも、少しですが「私が踊る時」を日本語で、マテと一緒に歌ってくれました。白い扇の後ろに貼ってあるカンペを見ながらでしたが、マヤさんの日本語の歌、とても上手で感動しました。
    マヤさんの日本に対する気持ちが伝わってきて、嬉しかったです。

    また来年も来てくれるという情報、ありがとうございます!
    とても嬉しいです!来年の楽しみが出来ました!またぜひ観に行きたいと思います。

  5. こんばんは。たびたび訪問しております。
    千秋楽私も行きました。
    実は私も1995年1月にウィーンでElizabethを見たのが最初でした。私もオペラ座前のチケット売り場のお姉さんに「当日券は半額」と言われて、何となく見た人生初ミュージカルだったのですが、Mayaさんの歌にドイツ語わからないのにぼーっとなってしまい(感動しすぎて)、その後3年間毎冬ウィーンに通ってElizabethを見ていました。

     千秋楽の日、1995年に初めて見た時のプログラムを持って行き、終演後出待ち(初めてやってしまいました)の時に、Mayaさんにサインをしていただいたのですが、
    「まぁ!これは最初の年のだわ!!(キャスト写真を見て)私若かったわね。年とっちゃったわ!!(笑)」
    「ご安心を、客席にいた私も同じだけ年とりましたから(笑)」
    などと少しだけ楽しく話ができちゃいました。

     MayaさんのElizabethに出会えて本当に幸せだったと思う今日この頃です。

  6. Märzさん、大千秋楽の様子、本当は梅芸サイトでの動画アップを期待していたのですが、残念ながら上がっていないようです。ラストの皆がワンフレーズずつ歌った"Der Schleier fällt"、もう一度聴きたいです!

    Märzさんは再演ではまられたのですね。私が初めて見たときは、まだ宝塚でも上演されていなくて、帰国後周りに「凄いものを観た!」と宣伝しまくったところ、しばらくしてウィーンに行った友人が観劇して、やはり大興奮して帰ってきました。"Elisabeth"ファンそれぞれの出会いの物語、聞いてみたいものです。出来ればMayaさんに聞かせてあげたいですね! 私も舞台から沢山エネルギーを貰ったので、この快感を皆さんにお伝えすべくブログで布教活動(笑)をしている次第です。心の元気は身体の健康、Märzさんも健康維持にこれからもどんどん観劇して下さいね! 私の方はまだちょっと不調が続いていますが、次回の観劇までに治して臨みたいと思っております。

    CDは主要3人が共通のドイツツアー版との聞き比べが楽しみです。

  7. juliさんも風邪ですか。お互い早く治したいですね!

    2007年の来日公演でウィーン版の魅力を知った方も多いと思うので、私の昔話(笑)は「今までのあらすじ」のようなものでしょうか。お楽しみ頂けたなら嬉しいです。

    スペシャルカテコ、ご覧になられたとは羨ましいです。Mayaさんの日本語の歌、私も聞きたかったです! 日本のファンのために、様々なサービスをしてくれるMayaさん、来年はどんなプログラムを持ってきてくれるのでしょうか。今まで日本で披露していない歌も聞かせて欲しいですね!

  8. mizukinkaさん、初めまして。1995年組の方にコメント頂けてとても嬉しいです! しかもはまり方がそっくりなのも驚きです。当日券半額、大事ですね(笑)。現在一般人向けの割引率は下がってしまいましたが、VBWに再考を促したいものです。当時は資金も勇気もなかったので回数は観られませんでしたが、今はもっと通えば良かったと後悔しております。まあその後色々通ってしまいましたが(笑)。

    千秋楽の日のMayaさんとのエピソード、素敵なお話をありがとうございました。きっとMayaさんご自身もElisabeth役を演じ始めた当時に戻った気分になられたでしょうね。私も当時のプログラム持っているので、いつかMayaさんにお目にかけたいです。ちなみに私が初めてMayaさんとお話ししたのは、"Jekyll & Hyde"の時でした。大スターなのにとても気さくで、姉御っぷりが素敵でした(笑)。

    MayaさんのElisabethに出会えたおかげで、私も沢山の楽しい思いをさせて頂いております。ウィーンに足を向けて寝られません!

  9. Spaさん、私も「ウィーンに来たからには何かオペラかなにか・・・」がオペラ座前のチケット売り場に行ったのが始まりでした。まったくはまり方そっくりですね(笑)
    売り場のお姉さんがとても親切でした。
    「今買うと損よ。13時過ぎに発券すれば半額なの。13時過ぎたらすぐ来てね。いい席があるの」
    その前にElizabethそのものを私に勧めたのもそのお姉さんでした。人生の恩人かも?

     90年代後半何度も見ましたが、一度忘れようにも忘れられない
    愉快なElizabth観劇がありました。
    勿論主演はMayaさんでした。

     その日、幕間休憩が終わりさて2幕の瞬間に、何かが壊れたようで2幕を始められないとアナウンスが。
    続けて「修理済むまで、劇場バーでアルコール、飲み物無料でお好きなだけお飲みいただけます」
    観客のほとんどが歓声あげてバーに押し寄せ、バーではすごい勢いでアルコールが消費されており・・・
    結局そこから更に小一時間かかって2幕が始まったのですが、
    観客いい感じにほろ酔い、いやもっと(笑)
    キッチュや戴冠式やマダムヴォルフは「千秋楽カーテンコールですか?」くらいの大盛り上がり。
    酔うと泣きたくなる人もいるようで、大小ルドルフが「ママのどこなの?」「僕はママの鏡だから・・・」と歌えば、鼻をすする音はまだいいほうで、さめざめ泣いてる人もいて。ルドルフのお葬式や夜のボートはそれはそれは・・・
    客席とステージと両方見るのに忙しかった。。。

     さすがMayaさんたちはプロで素晴らしいステージでしたが、カーテンコールではステージ上の方々爆笑していました。
    「みなさんは今まで見たことのない楽しい観客です!いえ、酔っ払い?」
    終演後は観客みなにこにこ顔で、口笛で「私だけに」など吹いている人多し。忘れられない思い出です。

     MayaさんのElizabeth卒業で私もなにか自分の中の一つの時代が終わった感じで、気が抜けてなんだか風邪をひきそうです。
    当時はElizabethの魂の自由を求め葛藤する姿に共感していたのですが、あれから17年気がついたらすっかりゾフィーな母親になってる自分がいます(笑)今はゾフィーがよく理解できるのです。

    Spaさんも皆様もお体お大事になさってくださいね。

  10. spaさんとmizukinkaさんのコメントを大変興味深く
    読ませていただきました。
    やっぱりベテランはすごいなぁとひたすら敬服してます。

    CD、昨日届きました!今も聴きながらコメントを書いてます。
    まだじっくり聞くというところまでいっていませんが、
    これまでずっと聴いてきた2005年版のものとは
    全然雰囲気が違います。
    AnnnemikeさんのElisabethは、特に年を取ってからのところはまだまだ迫力に欠けるような気がします。
    でも若い頃のElisabethとしては、可愛らしくきれいな声で
    とてもいいように思いました。
    Mark-Todは、伸びやかな声で結構好きですが、
    でも私のTodはやはりMátéだよ~と思ってます。
    Lucheniは、このAbbasiさんのがわりと気に入ってます。
    ともあれ、このCDはこのCDでElisabethのバラエティとして
    楽しめますし、もう少しじっくり聴きこんで本番に臨みます。

    このCDでまず思ったことは、マイクがよくなったのか
    理由はわかりませんが、2005年版に比べて
    歌詞がとても聞き取りやすく、アンサンブルでさえ
    わかりやすいような気がします。
    しかもうれしいことに、2005年版になかった歌詞が
    ついていました。
    まだまだ全部聞き取れるほどのドイツ語力はありませんので、
    聞き取れずに気になっていた単語がこれでわかります!
    カラオケで歌えるぐらい練習しようかしら…
    歌唱力がない!ので無理ですね。

    このCDと一緒にDie PäpstinやMayaさんのソロアルバム
    (まだ持っていなかったので)、さらについでに
    年末年始にウィーンで観る予定のオペラなどのCDも
    買ってしまったので、一気にコレクションが増えました(笑)
    出発までにずいぶん楽しめそうですが、
    それまでに片付けないといけないことも山積みです。

    観劇後の脱力感とともに風邪を引いてしまわれた皆様、
    早い回復をお祈りしてます。

  11. Mizukinkaさん、本当に奇遇ですね! 窓口の親切なお姉さん、その時は半額で発券してくれたわけですが、結果的にはエビでタイを釣ったようなものですね(笑)。私も最初の半額券で釣られてから随分投資しました(笑)。

    Elisabethにまつわる愉快な体験談のご披露もありがとうございました。日本ではまず聞かない舞台装置の故障、欧州では頻繁に起こりますよね。私も"MOZART!"でColloredoの館の床がせり上がらなかったり、1幕最後でWolfgangが舞台奥に向かって坂を駆け上がりジャンプするはずが、跳ね橋状に持ち上がるはずの床が動かず、袖に向かって走り去るはめになるのを見たことがあります。"Elisabeth"では、Piaがインタビューで1幕ラストの肖像画のシーンで額縁にスタンバイする時に使う階段が用意されておらず、空っぽの額縁を見つめる皇帝の前に、袖から出て行かざるを得なかったというエピソードを披露していました。最近ではMayaさん出演のSt. Gallenの"Rebecca"で、やはり舞台装置の故障で2幕の開始が15分ほど遅れたことがありましたが、残念ながらまだ無料ドリンクサービスには当たったことがありません(苦笑)。ケルンの"Jekyll & Hyde"ではガス漏れの疑いがあるということで劇場から一時追い出され、フリードリンクどころではありませんでした。上演中断はあまり嬉しくないですが、出演者が笑ってしまうくらい陽気な観客席、一度くらいは体験してみたいものです(笑)。

    それにしてもあれからそんなに歳月が流れたとは、何だか信じられない気分です。相変わらず放浪の旅(?)を繰り返す私は、まだまだSophieの境地には達せそうにありません。

  12. Märzさん、ちょっとした昔話、楽しんで頂けたようで良かったです。観劇歴が長くなると、色々あるものです。Märzさんもこれからですよ! 面白い話があれば、どんどん披露して下さいね。

    新装"Elisabeth"のCD感想ありがとうございます。キャストが変わると同じ作品でも雰囲気も変わりますね。MärzさんにとってのDer TodはMátéのようですが、私がCDで聞き込んだのはUwe Krögerなので、Mátéには未だに慣れません。刷り込み効果の影響は大きいです! 歌詞の確認には脚本もお薦めです。Kunze御大は節目毎に脚本の改訂版を出版しているので、再々演版の脚本もそのうち販売するかもしれません。

    私の風邪はなかなか完治までいきませんが、早く治して観劇生活に戻りたいと思います。皆様もお大事に!

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