2016年12月の”MOZART!”上海公演観劇では、Peachの関西空港~上海(浦東空港)便を利用して、金曜夜発、日曜早朝帰国の弾丸スケジュールを組んでみました。
往路 関空22:25発、上海浦東00:20着
復路 上海浦東06:05発、関空09:15着
折り鶴のツリーが外国人観光客に受けそうな関空エアロプラザから、無料連絡バスで関西空港第2ターミナルへ移動。
タイミングの問題もあったかもしれませんが、無料連絡バスの乗客は私一人。普段は駅直結の第1ターミナルを利用しているので、エアロプラザからの乗車時間10分は結構長く感じました。
こちらもクリスマスムードな関空第2ターミナル。実は初Peachだったのでこのターミナルも初めての利用。
なお関空第2ターミナルは2017年1月28日(土)以降、Peach国際線チェックイン、無料連絡バス及びリムジンバス乗り場の利用方法に変更があります。
第2ターミナルビルご利用方法の変更について
(国際線チェックイン、無料連絡バス・リムジンバス乗り場)
http://www.kansai-airport.or.jp/news/t2int_open/
Peachの国際線ゲートエリアが変更になるので、写真の場所でPeach国際線のチェックインをするのは最初で最後となりました。
上海線の利用者は外国人が圧倒的に多い印象。機内手荷物2個までと厳しいからか、乗客の乗り降りは意外にスムーズ。往復共搭乗率は高めでした。ターミナルビルから飛行機までは徒歩ですが、歩く距離は全然大したことないです。とはいえ雨は降らないに超したことはありません。
日本と中国の時差は1時間。日本の方が1時間早いです。上海浦東空港には00:20(日本時間01:20)到着予定でしたが、実際は30分も早く到着しました。Peachは第2ターミナル。深夜の入国審査は殆ど待ち時間はなく、スムーズに進みました。入国審査場を抜けるとすぐに銀行の窓口があり、深夜でも両替可能です。今回は日本の金券ショップで事前に人民元を購入していたので、利用しませんでした。手荷物のみだったので、預け入れ荷物の待ち時間は不明です。
翌日(実際にはもう当日ですが)のマチソワ観劇に備えて空港内のホテルを予約していました。ホテルはT1とT2の間にありますが、入国後の経路途中にホテルの案内表示はないので、リニアモーターカー(マグレブ)の駅表示を目指します。途中の広い通路は行き交う人も少なく、静かなものです。店も殆ど閉まっており、飲食店前のテーブルの上に椅子が片付けられていました。夜明かし中の人がテーブルにパソコンを広げる姿も見かけました。座るところには事欠きません。
リニアモーターカーの駅正面にある円柱エレベーター前に到着したのは、着陸予定時刻だった00:20。万事順調です。向かいにはスターバックスコーヒーがあり、まだ開いていました。ホテルへはエレベーターで2階に上がります。
空港ホテル Da Zhong Pudong Airport Hotel Shanghai(上海大众空港宾馆)はエレベーターを挟んで南館と北館に分かれています。エレベーターからそれぞれの建物までは吹きさらしの屋外なので、雨の場合は濡れることになります。予約時にアネックスとあったのがどちらか分からず、南館のフロントに行って予約控えを見せると、PCで予約データを検索してから、シングルは北館だと言われました。改めて北館でチェックイン。玄関を入って右手のカウンターでチェックインし、左手のカウンターで300元のデポジットを支払います。予約時にカード支払い済みでもデポジットは必須です。チェックアウト時に返ってきます。カード払いもOKです。この場合はカードに返金してくれるようです。後日返金トラブルが発覚するのは嫌なので、私は予め現金を用意しておきました。
部屋はダブルベッドのシングル利用。予約時に禁煙・喫煙の選択肢がなかったので、別途禁煙ルームのリクエストを出しておけば良かったのですが、うっかりしていました。チェックイン時に禁煙ルームを希望したところ、満室と言われてしまいました。「気になったら窓を開けて下さい」と言われましたが、今度はPM2.5が気になってしまいます・・・。しぶしぶ喫煙ルームにしましたが、私の部屋は室内も寝具も全く煙草臭はせず、快適に過ごせました。
室内は狭く、大型のスーツケースを広げると足の踏み場はなさそう。ベッドは快適でした。暖房の利きもOK。
ペットボトルの水が無料で2本置かれていました。湯沸かしポットと緑茶もあります。コンセントの数も問題なし。電流もちゃんと通っていました。冷蔵庫はありません。
スリッパがあるのはポイント高いです。
浴室はシャワーのみ。石鹸、シャンプー、リンス、ボディーシャンプーに櫛やシャワーキャップ、歯ブラシ等一通りのアメニティーは揃っています。日本では当たり前ですが、海外ではせいぜいシャンプー兼用ボディソープとハンドソープ程度が普通です。
ドライヤーも備え付けられています。パワーもOK。冷風はありませんでした。
無料Wi-Fiが使えたはずですが、出発前に中国聯通香港のデータ専用SIMカード(7日間有効2GB)を購入していたので、試しそびれました。SIMフリースマホやタブレットがあれば、Facebook、Twitter、LINE、Google系サービスが快適に使えるSIMカードは、Nano、Micro、Normal SIM対応。SIMカードの有効期限は2017年12月31日となっていました。日本語の設定方法も入っています。なお4Gで繋がらない場合は3G設定を試してみて下さい。日本のキャリアの国際ローミングを利用した友人は、Twitterには接続出来たものの、GmailやGoogleマップは駄目だったそうです。
空港ホテルは想像以上にクオリティーが高く、大満足でした。但し上海の空気は悪く、滞在中はずっと空気がザラザラしているような感覚がありました。中国の空気の悪さは体験済みだったので、念のためマスクをして寝ました。
翌朝羽田02:10発、上海浦東05:00着のPeachでやって来た友人とホテルのロビーで合流後、空港ホテル近くのフードコートで朝食。小籠包と麺のセットは25元(約450円)。安くて美味しい!
友人が頼んだ薄焼き卵で巻いた甜麺醤味の春巻きらしきものと海老ワンタンのセットは20元。
チェックアウト後、リニアのチケットを窓口で購入。通常価格は片道50元、航空券の半券提示で40元になります。往復価格は80元。龍陽路駅発は06:45~21:40、浦東空港発は7:02~21:42(2016年12月現在)。入場時にX線手荷物検査があります。浦東空港から龍陽路駅までは僅か8分。車内の電光掲示板では最高時速430kmを超えていました。
“MOZART!”の上演劇場、上海文化広場へは隣接した地下鉄2号線で龍陽路~人民広場、乗り換えて地下鉄1号線で人民広場~陝西南路(地下鉄所要時間29分、4元)。地下鉄料金は距離制です。券売機の使い方はさほど難しくはないですが、切符は窓口でも購入可能です。2014年に最終利用した上海公共交通カードに4元残っていたのですが、何故か自動改札を通ろうとするとエラーの表示が出るので、窓口で10元チャージして貰いました。どうやら残金の問題ではなく、しばらく使っていないとエラーになるようです。チャージ後は問題なく使えました。チャージ用の機械もありましたが、現金は使えませんでした。なお地下鉄の改札手前でもX線手荷物検査があります。
地下鉄1号線陝西南路駅4号出口(ユニクロの真下)から上海文化広場劇場入口までは茂名南路を直進し、徒歩10~15分ほど。並木道の途中にあるレストラン『瑞福園』(Rui Fu Yuan Restaurant)では、洗練された中国料理や上海蟹を味わえます。お値段もその分高級です。
瑞福园
Rui Fu Yuan Restaurant
茂名南路132号(近复兴中路)
営業時間:11:00~14:00、17:00~22:00
劇場窓口でチケット引き取り後、すぐ近くのマッサージ『香扇閣』へ。交差点に面したスターバックスコーヒーと同じ並びにあります。中式マッサージ60分140元(2500円)を選択。友人と二人部屋で、着替えてからの施術でした。私は女性マッサージ師、友人の担当は男性でした。時々片言の日本語で「痛クナイ?」等話しかけられました。施術中に「肩腰ワルイ」と勧められた生姜貼り60元、せっかくなのでお願いしてみました。友人も同じくトライ。先に料金を言って希望するかどうかを尋ねてくれました。背中から腰にかけてぴたぴたと塗られた生姜エキス(?)が効いてくると、次第に背中に燃えるような熱さが広がり、遂にはカチカチ山状態に! 熱いのが苦手な人は無理かもしれないと思うほどでした。一旦収まっていた熱さでしたが、観劇中背中から腰にかけて熱が降りてくるような感覚があり、背中に貼っていた湿布を取り忘れて、それが腰まで落ちてきたのかと半ば本気で思ったくらいです(幕間に化粧室で確認しましたが、何もありませんでした)。
早朝着だった友人は施術中夢の世界へ。私もマチソワに備えてしばし休憩できました。
香扇閣の営業時間、ショップカードには午前11時~午前1時と記載されていましたが、店のドアにかかった手書きの看板には11:00~02:00となっていました。VISAカードでの支払いが可能です。Peachの上海浦東06:05発関空行きで帰るなら、夜公演後に閉店までマッサージしてから、お店でタクシーを呼んで貰って空港直行もありかなと夢想。午前は空いてましたが夜は不明なので、実行するなら予約する方が無難です。
香扇閣
Kousenkaku Massage
瑞金二路87-89号
営業時間:11:00~02:00
Tel: +86 21 6385 3130
マッサージに向かう途中に遭遇した大行列のお店、帰国後検索すると『阿大葱油餅』という葱油餅の店でした。英国BBCの番組で紹介されて有名になりましたが、それがきっかけで無許可営業だったことが判明し、当局から営業停止の処分を受けたそう。その後元々茂名南路にあった店を移転して再開し、現在は永嘉路と瑞金二路の交差点近くにあります。一日300個限定の葱油餅は、一度に焼ける個数が少なく時間もかかるそうで、数時間も並ぶことがあるとか・・・。観劇前に並ぶのは危険かもしれません!
マッサージ後は、巴黎春天(プランタン)地下1階『小杨生煎』で焼き小籠包。肉、海老、ニラ(?)3種6個18元でお腹いっぱいになりました。テイクアウトのお店ですが、イートインコーナーもあります。カウンターで支払後、向かいの窓口でレシートと引き換えに受け取ります。中国語で何か聞かれて最初はピンとこなかったのですが、持ち帰りかその場で食べるかを聞かれたのでした。不用意にかぶりつくと中のスープが思わぬ所から飛び出します。最初の一口はホットドリンクの蓋の小さな飲み口程度の穴を空けるつもりで、そっと囓ることをお薦めします。ウェットティッシュも必須です!
熱々の焼き小籠包で腹ごしらえした後、隣のLillian Bakery(リリアン・ベーカリー)で買ったエッグタルト5.5元を食べながら、小走りで劇場に向かいました。急げば10分で劇場入口に到着します。肉汁で火傷した口の中を冷たいタルトが優しく癒してくれました。
“MOZART!”観劇記は別記事でアップしています。マチソワ間は劇場から徒歩10分ほどの高級ショッピングモールiapm内の香港料理『港丽餐厅』で、日中ミュージカルファンの集いと相成りました。ご一緒した皆様、楽しい時間をありがとうございました!
劇場に戻る途中の中国系コンビニで買ったペットボトルの水は2元。帰り際、搭乗口付近の売店で売ってた水は一番安いものでも18元(ランチの小籠包と同じ値段!)、エビアンは45元(810円)!!! 関空第2ターミナルの制限区域内では105円で大変良心的でした。
上海弾丸ツアーのラスト、気がかりだった空港行きのタクシーは、楽屋口でご一緒した上海人のAlinaさんに中国では一般的な配車アプリで呼んで頂きました。あっという間に来てびっくり! 配車アプリは中国の携帯番号が必要らしいので、日本人にはハードルが高いですが、使えれば大変便利ですし、登録がある車なら防犯上も安心に思えました。念のため、メーターが回っていることは確認しました。23時以降の深夜料金で劇場から浦東空港まで219元(約4000円)、渋滞もなく45分で第2ターミナルに到着しました。なお龍陽路駅発浦東空港行きのリニアは21:40が終電なので、ソワレ観劇後は間に合いません。
日付が変わる直前のPeach上海浦東01:25発羽田行きのチェックインカウンターには順番待ちの乗客が列を成していましたが、ほどなく友人は手続き完了。そのまま出国審査場に向かう友人を見送りました。なお友人がチェックインしたのは搭乗開始時刻1時間前でしたが、手荷物検査と出国審査に時間がかかり、搭乗口に到着した時は搭乗開始時刻を過ぎており、付近には誰もいなかったそう。幸い通りかかった係員が搭乗口が変更になったことを教えてくれたそうですが、出発間際の変更はどきっとさせられます! 混雑しているようには見えなかった浦東空港ですが、夜中でも思った以上に混んでいることを心得ておかねばと思いました。何はともあれ間に合って良かったです。別の航空会社ですが、午前11時台の出発便の1時間40分前に空港に到着した友人達は、チェックインに15分ほどかかり、セキュリティーも混雑していたため、搭乗口に辿り着く5分前にゲートが閉まって乗り遅れてしまったそうです! 幸い無料で後続便に振り替えて貰えたそうですが。浦東空港利用の際は、日中のピークの時間帯は遅くとも2時間半前にはチェックインを済ませた方が安心です。そしてどうしても間に合わなさそうな時は係員に声をかけるか、周りの人に謝りつつ先に行かせて貰う勇気も必要です!
チェックイン開始までカウンター付近の椅子に横になり、しばしうたた寝。あちこちに座っている人がいるので、一人でも不安はなかったです。荷物だけ要注意。
午前4時過ぎにチェックイン。Peachの上海発の搭乗手続きは出発150分~50分前まで可能です。さすがに早朝は手荷物検査も出国もスイスイ。チェックイン30分後に搭乗口に着きました。搭乗口付近には横になれる4人掛けの椅子があり、フラットシートを満喫。午前5:35の搭乗開始まで再び仮眠。結構寝入ってしまっており、気がつくと搭乗予定時刻10分前になっていました。実際は少し遅れて午前5:45搭乗開始。出発は定刻の午前6:05でした。Peachではドリンクサービスはないので、乾燥する機内では搭乗口で買った18元の高価な水に助けられました。関空到着も定刻の午前9:15より少し早めでした。
Peachの利点は往路深夜便、復路早朝便なので確実にマチソワが出来ること。お値段的にはセール価格で往復14,000円ほどとはいえ、空港ホテルが1泊約7000円、復路がタクシー移動(二人で折半、一人約2000円)になることを考えると激安というほどではなかったです。とはいえこの路線が開設されていなければ、上海観劇は考えていなかったので感謝!
気がかりな要素は欠航の場合の取り扱い。先の友人は一日に複数便を飛ばしている航空会社利用だったので、結果的に代替便で当日中に帰国出来ましたが、Peachの場合は払い戻しまたは自社便への振替のみで、他社便への振替はありません。往路欠航の場合、翌朝一番の他社便フライトが取れれば時間的には昼公演に間に合う可能性はありますが、費用はかさみます。また復路欠航の場合、現地で航空券の手配をしなければなりません。万が一に備えての通信手段の確保(SIMカード、海外Wi-Fiレンタル等)、skyscanner(スカイスキャナー)等の航空券検索アプリを入れる、Web決済手段(クレジットカードやPayPal等)の用意はしておくべきでしょう。浦東空港では無料Wi-Fiが利用可能ですが、中国ではGoogle検索やGmail、Facebook、LINE等のサービスが使えません。日本国内の携帯会社の国際ローミングでも同様に遮断されます。VPN接続を設定すればアクセス規制を回避出来ますが、前回の上海旅行で試したVPN接続アプリでは設定が上手くいかず、結局使えませんでした。SIMフリー端末があれば、香港経由の国際ローミングでアクセス規制を回避出来る中国聯通香港のデータ専用SIMカード(7日間有効2GB)が手軽でお薦めです。海外Wi-Fiレンタルの場合は、VPN付きプランを選択すると日本国内と同様に閲覧制限なくネットを利用することが出来ます。
格安航空旅行らしく、最後は関空のセブンイレブンでサンドイッチとコーンスープの朝食で締めてみました。今回の旅で上海観劇旅行のハードルがぐっと低くなりました。同時期に旅された皆さんの体験談も大変参考になりました。この場を借りて御礼申し上げます。
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